![]() 超音波イメージング下で視認されるカテーテルの視覚化の改善
专利摘要:
患者の体内管腔に用いるカテーテルであって、超音波画像アーティファクトとシャフト表面およびその内部要素の直接的な超音波画像の輝度を最小化するとともに、好ましくは身体管腔の周囲組織と実質的に異ならない強度でさまざまな画像化角度での画像を生じさせるように構成されたシャフト部分を有している。超音波による視覚化において前記シャフト部分は、前記カテーテルの所望の用途のために操作可能であり、かつ超音波イメージングシステムを用いて、その形状および位置の正確な画像化を容易にするとともに、隣接する解剖学的構造の画像を不必要に不明瞭とすることなしに周囲の解剖学的構造と容易に区別できるようになっている。 公开号:JP2011512994A 申请号:JP2010549816 申请日:2009-03-03 公开日:2011-04-28 发明作者:ウィリアム、イー.ウェブラー 申请人:アボット、カーディオバスキュラー、システムズ、インコーポレーテッドAbbott Cardiovascular Systems Inc.; IPC主号:A61M25-00
专利说明:
[0001] 関連出願の相互参照 この出願は2005年12月2日に出願されて係属中の先の米国特許出願第11/293,420号の一部継続出願であり、この参照によりその全体が本願明細書に組み込まれるものとする。] [0002] 本発明は医療装置の分野に関し、より詳しくは、診断上のあるいは治療上の手技を実行するべく患者の身体管腔あるいは空洞の内部に挿入されるように構成された、ニードルカテーテルあるいは他の細長い装置のようなカテーテルに関する。] 背景技術 [0003] 侵襲的なカテーテルを用いて心臓組織あるいは心臓脈管系疾患を治療しあるいは診断する際における重要なステップは、患者の身体内部の所望の位置にカテーテルを適切に配置することであり、したがって患者の身体内部におけるカテーテルの位置の正確な画像化(イメージング)を必要とする。患者の身体内部のカテーテルを画像化する様々な方法が可能であるが、(音波、音響あるいはエコー画像法とも呼ばれる)超音波イメージングはいくつかの利点をもたらす。例えば、超音波イメージングは、CT/EBCT(電子ビームコンピュータ断層撮影)あるいはバイプラナ蛍光X線透視検査のように患者をX線に暴露する画像化法とは異なり、診断上あるいは治療上のカテーテル誘導のために必要とされる予想し得る長い撮像時間においても非常に安全である。加えて、超音波は、MRIあるいはCT/EBCTのような他の画像化法に比較すると相対的に安価である。また、超音波は、費用のかかる種類の画像化が提供する心臓壁の運動および厚みに関する情報といった機能的な診断の多くを提供することができる。] [0004] しかしながら、1つの困難は、カテーテルの超音波画像におけるアーティファクト、カテーテル部分の画像の欠如、並びに他のカテーテル部分の過度に明るいおよび/または大きな画像といったことを含む視覚化の異常である。そのようなアーティファクトは、患者の解剖学的構造内におけるカテーテルの形状および/または位置についての誤認および不正確な印象をもたらし得る。カテーテル要素は、特に解剖学的構造を画像化するために典型的に用いるゲイン設定においては、解剖学的構造に対してそれらの直接的かつ高度な音響反射特性のため超音波画像上で非常に明るくかつ大きく見え(「ブルーミング」と呼ぶ)、隣接する解剖学的構造の画像がカテーテルの画像によって不明瞭となる。例えば、カテーテルの金属部分は、強く/大きな振幅の直接エコー(明るい画像)、および3次元超音波イメージングシステムにおいてはピラミッド形の形態の反響("ringing")画像であり、2次元超音波イメージングシステムにおいては三角形状の形態の反響画像である、視認方向に引きずるアーティファクトを生じさせる。同様に、ほとんどの熱可塑性樹脂カテーテルシャフトの表面は、カテーテル材料の界面あるいは視認方向に対して垂直な表面で反射して超音波トランスデューサに直接戻る音響エネルギーによって形成される、強く/大きい振幅の直接的なエコーを生じさせる。その画像およびアーティファクトの明るさを減少させることによってカテーテルシャフト部分の画像を改善するべく超音波イメージングシステムの感度調整を低くすると、解剖学的構造の画像はほとんど見えないか全く見えない程度にまで弱まってしまう。加えて、ほとんどの熱可塑性樹脂カテーテルシャフトおよびそれらの部品が滑らかである(すなわち、表面/材料の界面が適用超音波周波数において平滑な面としてふるまう)と仮定すると、傾斜した角度で画像化されるカテーテルシャフト部分は、超音波トランスデューサから離れるように音響エネルギーを反射し、カテーテルシャフト表面のきわめてかすかで/小さい画像を生じさせるか或いは全く画像を生じさせないことになり、それは明らかに問題がある。例えば、表示された画像においてカテーテルシャフトが画像を生じさせない位置は、カテーテルの遠位端の位置と誤って解釈され、カテーテルの不適切なあるいは望まれていない位置決めをもたらす。しかしながら、カテーテルシャフトのこれらの部分の画像を改善するために超音波イメージングシステムの感度設定を高める(画像の輝度を高める)と、解剖学的構造の画像や、カテーテル表面/材料界面での直接エコーによる画像およびあらゆるアーティファクトが拡大して大幅に明るくなり、それらがカテーテルシャフトの画像および隣接する組織表面の位置を不明瞭にする度合いが高まる。したがって、診断上のおよび/または治療上の手技の間に患者の解剖学的構造の内部にあるカテーテルを案内しかつ視覚化する能力を強化するために、2次元および3次元超音波イメージングシステムによる画像化の特性が改善されたカテーテルを提供することができれば、それは大幅な進歩となる。] [0005] 本発明は、超音波画像アーティファクトおよびシャフト表面およびその内部要素の直接的な超音波画像の輝度を最小化し、かつ様々な画像角度で、好ましくは超音波による視覚化において患者の体内管腔の周囲組織と実質的に異ならない強度でその画像を生じさせる(すなわち、現れる)ように構成されたシャフト部分を備えた、患者の体内管腔の内部で用いるカテーテルに向けられている。このシャフト部分は、カテーテルの所望の用途において作動可能でありながら、超音波イメージングシステムを用いたシャフト部分の形状および位置の正確な画像化(イメージング)を容易にし、かつ隣接する解剖学的構造の画像を不必要に不明瞭とすることなしに周囲の解剖学的構造との区別を容易にするように構成されている。] [0006] 目下のところ好ましい実施形態において、このカテーテルは、患者の身体管腔内に薬剤(例えば流体)を供給するように構成されたポートを具備する偏向(屈曲)可能な遠位側シャフト部分を有した薬剤供給カテーテルである。シャフト表面および/または遠位側シャフト部分を可逆的に偏向可能としかつ薬剤を供給するように構成されたその内部要素は、典型的に画像アーティファクトを生じさせるとともに、シャフトの場所および形状(例えば偏向の度合い)を誤って示し得る視認方向に引きずられていく残響(「反響("ringing")」)画像によって生じるアーティファクトおよび/または大きな振幅のサイドローブ反射と共に、超音波イメージングシステム上に(周囲組織の明るさに対し)きわめて明るくかつ大きいシャフトの直接反射エコー画像を生じさせるという意味において、体内管腔の内部において高度に反射的である。超音波システムのプローブ/トランスデューサは、このトランスデューサの表面から離れる傾斜角度で広がる、サイドローブを呼ばれる、典型的に低いレベルの音響エネルギーを送信する。これらのサイドローブの音響エネルギーがトランスデューサに強く戻るように反射された場合、トランスデューサから直接的に離れるように(トランスデューサの表面に対して垂直に)移動する音響エネルギーの反射がエコーであると仮定すると、受信したエコーから画像が形成されることになる。これにより、シャフトの実際の位置ではない位置にサイドローブ反射からの画像が形成される。加えて、カテーテルシャフトおよびそれらの材料界面は、多くの場合に、超音波トランスデューサから離れる方向へと斜めに反射した音響エネルギーを送る非外傷性の平滑な表面/界面を有しているため、シャフト画像が全く生じないか或いは極めてかすかで/小さいなシャフト画像しか生じない。カテーテルシャフトが金属製の部品を含む場合、それらが吸収する音響エネルギーは部品の周辺の内側でしばらくの間はね返り、次いでその部分が超音波プローブ/トランスデューサの方向に間隔を開けながらその部品を出ることとなって、カテーテルシャフトあるいは金属製の部品の実際の位置の背後に(すなわち、超音波トランスデューサから距離がより大きい位置に)「反響(ringing)」画像を生じさせる。この「反響」画像が傾斜した画像角度において生じると、カテーテルシャフトあるいは金属製の部品の実際の位置の背後に唯一の画像が現れる。カテーテルの遠位側シャフト部分を形成するために一般的に用いられる熱可塑性ポリマーおよびポリマーの混合物は、多くの場合、その高い反射率のために、組織を画像化する条件下において、2次元(2D)超音波イメージングシステムにおいては大きく明るい小さな塊であり、3次元(3D)超音波イメージングシステムのディスプレイ上においては実際のシャフトに対して直角な長くて明るい曲線上にセンタリングされた大きく明るい小さな塊である、正反射アーティファクトを生じさせる。しかしながら、本発明のカテーテルは、音響インピーダンスが選択されたエコーを拡散させかつ減衰させる1つ若しくは複数の層を偏向可能な遠位側シャフト部分の少なくとも一部分の上に有しており、好ましくは当該層は、それがない場合に高度に直接的にエコー源性および/またはアーティファクトを生じさせる偏向可能な遠位側シャフト部分を、音響的に透明とするように構成されているのである。偏向可能な遠位側シャフト部分には、少なくとも偏向可能な遠位側シャフト部分の改善された超音波画像をもたらすように構成されたエコー源性の部材が設けられ、偏向可能な遠位側シャフト部分の超音波画像が、好ましくは、本質的に音響の反射および/または偏向可能な遠位側シャフト部分にあってエコー源性の部材からの伝播から構成されるようになっている(偏向可能な遠位側シャフト部分は、エコーを拡散させかつ減衰させる層によって音響的に透明とされる)。一つの実施形態において、カテーテルは、エコーを拡散させかつ減衰させる少なくとも一つのポリマー層と、このエコーを拡散させかつ減衰させるポリマーの層の内部に少なくとも部分的に埋め込まれてエコー源性の部材とを有する。前記ポリマー層は、シャフト部分に隣接してこのポリマー層の下側にある層の音響インピーダンスと血液の音響インピーダンスとの間の音響インピーダンスを有した外側層である。しかしながら、目下のところ好ましい実施形態において、カテーテルは、エコーを拡散させかつ減衰させる外側層の内側表面に沿って延びる、エコーを拡散させかつ減衰させる内側層を更に有し、エコーを拡散させかつ減衰させる内側層および外側層は、異なる音響インピーダンスを具備するように構成されて、超音波イメージングシステムの超音波振動数の範囲の内側で弱め合い干渉する音響の反射を生じさせる。] [0007] 偏向可能な遠位側カテーテルシャフト部分を超音波イメージングシステムによって画像化するべく構成することについて主に議論してきたが、本発明の管腔内カテーテルが、より一般的には、本発明に基づいて超音波による画像化のために構成された部分を少なくとも有することは理解されなければならない。超音波イメージングのために構成されたシャフト部分は、シャフトの少なくとも一部分に沿って、典型的に少なくともシャフトの遠位側部分に沿って延びる。シャフト部分は、少なくとも部分的に金属製の部材から形成され、あるいは通常は強い直接エコーを生じさせるおよび/または傾斜した角度から弱いエコーを生じさせるおよび/または反響アーティファクトを生じさせるガイドワイヤ、管腔あるいは他の部品、材料あるいは機構のような金属製の部材を含んでいる。その上にあるエコーを拡散させかつ減衰させる層は(それがない場合にエコーアーティファクトを呈しおよび/または隣接する組織に対して高度に直接的なエコー源となる)シャフト部分を実質的に音響的に透明とし、かつ2つの層の間に配置されてエコー源性の部材がシャフト部分の所望の超音波画像をもたらす。] [0008] エコーを拡散させかつ減衰させる層はポリマー材料から形成されるが、所望の音響インピーダンスおよび音響の拡散性および減衰性を達成するために、ポリマー材料に対し高い比重を有する金属粒子のような粒子と選択的に混合される。] [0009] エコー源性の部材は、好ましくは、遠位側シャフト部分に沿って螺旋状にあるいはその周りで円周方向に延びる、シャフト部分の周りにコイル巻きされた丸い金属ワイヤのような、丸いあるいは湾曲した部材である。エコー源性の部材は、好ましくは2つのエコーを拡散させかつ減衰させる層の間に配置されるとともに、画像角度(直接的あるいは傾斜)にかかわりなく、入射した音響エネルギーの一部を広範囲にわたる入射角度において拡散させて超音波イメージングシステムのトランスデューサへと反射し、隣接する組織の明るさに近い明るさのシャフト画像を生じさせるために、少なくとも部分的に曲線状の表面を有するように構成される。コイル状に巻かれた金属ワイヤ部材について主に議論してきたが、他の容易に取り付けられない(したがって好ましくはない)、曲線状の外側表面を有しつつシャフト部分の長手方向に沿って間隔を開けて円周方向に取り付けられる一連のリングあるいはビードのような構造を、様々に適切な断面を有するエコー源性の部材として用いることができる。目下のところ好ましい実施形態において、エコー源性の部材は、少なくとも部分的に金属あるいは金属を含む混合物/合金から構成される。エコー源性の部材が、遠位側シャフト部分のエコーを拡散させて減衰させる層をその上に有している金属製の部材とは異なる部材であることは、理解されるべきである。金属を含有するエコー源性の部材は、当該エコー源性の部材を薄くし、したがってシャフト部分の外径を実質的に増大させないようにする。このことは、少なくとも部分的に好ましい。より小さい直径のシャフトは挿入部位に関する厄介な問題が少ないからである。目下のところ好ましい実施形態において、遠位側シャフト部分は実質的に滑らかな外側表面を有する。他の実施形態においては、エコー源性の部材は、シャフトの外径に小さく隆起した表面を生じさせる。] [0010] 一つの実施形態において、シャフトの遠位側部分は、少なくともエコーを拡散させかつ減衰させる外側層に埋め込まれあるいは接触している、電極あるいは他の検知もしくは送信のための部品(例えば、トランスデューサ、電気的なセンサ、ファイバ光学センサ)を有している。本発明の一つの態様は、シャフト上におけるその位置の超音波による視覚化を容易にする明るさを有しつつそのエコー振幅およびアーティファクトを最小化し、かつ入射した音響エネルギーの一部を広範囲にわたる入射角度において拡散させて超音波イメージングシステムのトランスデューサ/プローブに対して反射して、広範囲にわたる画像角度(音響エネルギーの入射角)においてその超音波による視覚化を容易にするように検知もしくは送信のための部品を構成することに向けられている。検知/送信部品(例えば、電極)が偏向可能な遠位側シャフト部分上に取り付けられている実施形態において、エコーを拡散させかつ減衰させる層によって実質的に音響的に透明にされるシャフト部分は、そこに取り付けられる検知/送信部品を有していない偏向可能な遠位側部分の残りの部分であることは理解されるべきである。目下のところ好ましい実施形態において、検知/送信部品はエコー源性の部材に接続される。この実施形態において、エコー源性の部材は、導体あるいは光ファイバ組立体であり、かつカテーテルの近位側の部分に延びてカテーテルのコネクタに対する電気的なおよび/またはファイバ光学ケーブルとして機能し、あるいはそのようなケーブルに作動的に接続される。電極のために電気的な接続を提供する点について主に議論してきたが、エコー源性の部材が、他の実施形態においてシャフト上に取り付けられる様々なトランスデューサあるいはセンサのためのケーブルとして作用し得ることは理解されるべきである。] [0011] 目下のところ好ましい一つの実施形態において、本発明のカテーテルは、近位端、遠位端、その近位端から遠位端まで延びる薬剤供給管腔を画成する管状部材、および薬剤供給用の前記管状部材の遠位側部分がその内側に延びている、偏向を回復させるための金属製ケージを具備した偏向可能な遠位側シャフト部分を有する、細長いシャフトを備える。偏向可能な遠位側シャフト部分は、ケージの外側表面上にあってシャフトおよびケージの内側のスペースを満たすが他のシャフト部品あるいは機構によって占められていない、エコーを拡散させかつ減衰させるポリマー製の内側層と、この内側層の外側表面上にあって好ましくは滑らかな外側表面を有するエコーを拡散させかつ減衰させるポリマー製の外側層と、を有する。ポリマー材料および外側層の厚みは、実質的に等しい振幅で超音波トランスデューサに伝播して興味がある超音波周波数で弱め合い干渉する直接的なあるいは直接的に近い音響反射(エコー)をそれらの外側表面に生じさせる異なる音響インピーダンスを内側層および外側層が有するように選択される。内側層および外側層の外側表面で生じたエコーの超音波トランスデューサまでの経路長に差があるため、エコーは弱め合い干渉する。内側層の外側表面で反射した音響エネルギー(エコー)は、外側層の厚みを通ってシャフト内を前進し、次いで外側層の厚みを通ってシャフトから出なければならないが、その一方で外側層の外側表面で反射した音響エネルギーはこの距離を移動しない。このことは、内側層および外側層の外側表面から超音波トランスデューサに到達する正弦波の音響エネルギー反射の間に位相のずれをもたらすので、それらは外側層の厚みおよび外側層の内部における音の速度によって決定される周波数で互いに弱め合い干渉する(トランスデューサで検出される音響エネルギーの出力レベルを低下させる)。] [0012] エコー源性の湾曲した表面の金属ワイヤ部材は、内側層と外側層の間でそれらに沿って長手方向に螺旋状に延びており、エコーを拡散させかつ減衰させる内側層と外側層およびその滑らかな外側表面によってそうなっていない場合に実質的に音響的に透明にされるであろう偏向可能な遠位側シャフト部分の超音波画像が、偏向可能な遠位側シャフト部分の内側にある金属ワイヤ部材で生じる音響反射あるいは伝播から基本的に構成されるようにしている。] [0013] エコーを拡散させかつ減衰させる2つの層の間にあるコイル状に巻かれた金属ワイヤ部材あるいは他のエコー源性の部材を有した偏向可能な遠位側シャフト部分は、好ましくは、シャフトの実際の寸法に実質的に等しいシャフト画像寸法/幅を生じさせるエコー振幅およびタイミング、および患者の心臓あるいは他の隣接する解剖学的組織を最適に画像化するために超音波イメージングシステムに設定されるゲインにおいて、患者の身体管腔の周囲の組織で同時に生じる画像と明るさが実質的に同一であり、かつ解剖学的組織の内部におけるシャフトの実際の位置あるいはほぼそれに近い位置にシャフト画像を生じさせるように構成される。2次元(2D)超音波イメージングシステムに用いる際には、偏向可能な遠位側シャフト部分は、好ましくは、連続した(すなわち、細長い管状形状)シャフト画像を生じさせるように構成される。これとは対照的に、3次元(3D)画像の用途においては、不連続なシャフト画像(例えば、一連の短い斜線、破線あるいは点線)を生じさせることが好ましい。2次元画像の用途においては、不連続な画像はシャフトを識別可能な画像が欠落した表示画像ということになる。したがって不連続な画像は好ましくない。しかしながら3次元画像の用途においては、不連続なシャフト画像は、最も有用な3次元画像表示フォーマット(例えば、シースルーフォーマットあるいは表面フォーマット)に一連の短い斜線、波線および/または点線として画像容積内に表示される。3次元画像表示フォーマットにおいては、不連続なシャフト画像は解剖学的組織の画像とかなり異なるので、シャフトの画像は隣接する解剖学的組織ときわめて容易に区別され、したがってシャフトの少なくとも一部の不連続なシャフト画像は好ましい。加えて、不連続なシャフト画像は、患者の解剖学的組織内においてサイズあるいは距離を判断するために、あるいはカテーテルの鍵となる部分が画像内にあるかどうかを決定するために、画像モニタ上に現在見えているエコー源性の部材の不連続な部分の数を医師がカウントできるようにすることを含む、多くの利点を有する。例えば、カテーテルの不連続な画像部分がカテーテルの遠位端あるいは作業要素にあるいはその近傍に位置する場合、エコー源性の部材の見えている不連続部分の数をカウントして既知の総数と比較することにより、遠位側の先端あるいは作業要素が画像内にあることが保証される。不連続なシャフト画像部分の変化は、シャフトの異なる領域の区別を助けるために利用することができる。] [0014] 連続したシャフト画像(以下、「連続画像カテーテル」)を生じさせる実施形態は、解剖学的組織の画像が連続した画像となる傾向がある生の解剖学的組織の2次元あるいは3次元画像においてシャフトの位置を決定することの困難さにより、目下のところは好ましくない。例えば、連続画像カテーテルが心室の静脈あるいは動脈の壁に対向しているときに、その画像が壁の画像と組み合わさって壁がわずかに変形して現れおよび/またはわずかにより明るく現れるため、2次元および3次元の両方の画像フォーマットにおいてそれを見つけ出して視認することは困難である。連続画像カテーテルが心室スペース内にあるときに、2次元および3次元の両方の画像フォーマットにおいてそれを乳頭筋あるいは腱索の画像と区別することは同様に困難である。そのような困難さは、2次元あるいは3次元のエコー画像フォーマットにおけるその位置の検出を容易にするために、連続画像カテーテルを故意に移動させることを必要とするが、これはシャフトの検出を試みるためには明らかに理想的ではなく、かつ多くの場合に極めて問題がある方法である。] [0015] 本発明の一つの態様は、患者の身体管腔の内部の超音波画像に改良された画像で現れるシャフト部分を有したカテーテルの製造方法に向けられている。この方法は、全般的に、そうなっていない場合に(画像化される組織の反射率に対して)きわめて直接的な反射をもたらすシャフト部分を実質的に音響的に透明とするために、エコーを拡散させかつ減衰させるポリマー製の内側層および外側層をシャフト部分に設け、これらの内側層および外側層のいずれもがその層のポリマー材料中に充填された粒子を含まないか、或いはそれらの層の一方あるいは両方がその層のポリマー材料中に充填された粒子を含むようにし、かつ外側層が患者の身体管腔内でその周囲にある血液と異なる音響インピーダンスを有するようにしつつ内側層が外側層とは異なる音響インピーダンスを有するようにして、内側層および外側層の外側表面が直接的なあるいは直接的に近い反射角度において適用されている超音波周波数で弱め合い干渉する実質的に等しい振幅のトランスデューサに戻るように伝播する音響反射を生じさせるようにし、さらに外側層および/または内側層の上若しくは内部にエコー源性の部材を設けて、シャフト部分の超音波画像が、そうなっていない場合に実質的に音響的に透明となってしまうシャフト部分のエコー源性の部材から生じるエコーから基本的に構成されるようにする。] [0016] 本発明のカテーテルは、シャフト位置を誤って示すとともに大きくかつ極めて明るい画像によって隣接する組織の画像を不明瞭にする通常のシャフト画像アーティファクトから実質的に解放された、超音波イメージングシステムのディスプレイ上における、カテーテルの少なくとも一部の画像をもたらす。このカテーテルは、周囲の解剖学的構造の組織のそれと同様な明るさ/強さの、かつシャフトの実際の実寸と実質的に等しいサイズ(直径)のシャフト画像を生じさせるシャフト部分を少なくとも備える。加えて、このカテーテルシャフトは、さまざまな画像角度からの画像を生じさせる。生成されたシャフト部分の画像は、連続した画像あるいは不連続な画像とし、または画像フォーマットおよびシャフトのうち興味がある部分にとって好ましい1つ若しくは複数の連続したおよび不連続な画像部分を含むことができる。さらに、超音波画像の下でのカテーテルの視覚化を改善することに加えて、このカテーテルシャフトは、非外傷性の前進、操作、および医療的な手技を実行するために作動的な遠位端を患者の身体管腔内の所望の位置に配置することを容易にするように構成される。本発明のこれらのおよび他の利点は、以下の詳細な説明および添付された例示的な図面からより明らかとなる。] 図面の簡単な説明 [0017] 本発明の特徴を具体化している薬剤供給ニードルカテーテルの要部破断立面図。 図1のカテーテルの破断線2—2に沿った、拡大された長手方向の断面図。 図2のカテーテルの破断線3—3に沿った横断方向の断面図。 図2のカテーテルの破断線4−4に沿った横断方向の断面図。 図1のカテーテルにおける円5の範囲内の長手方向の横断面を示す図。 図5のカテーテル上の検知/送信部品の斜視図の断面図。 医療手技の間に患者の心臓の左心室の内側にある図1のカテーテルを示す図。] 図1 図2 図5 [0018] 図1は、超音波イメージングシステム(図示せず)を用いた超音波画像化によって視認できるように構成された本発明の特徴を具体化するカテーテル10を示している。図1に示されている実施形態において、カテーテル10は、全般的に、近位端、遠位端、偏向可能な遠位側のシャフト部分12および近位側のシャフト部分13を有した細長いシャフト11を備える薬剤供給ニードルカテーテルである。シャフト11は遠位側の先端部材14を有しており、かつニードル16はシャフト11の管腔内にスライド自在に配設されて、ニードルの遠位端がシャフト先端の遠位端から遠位側に延びる伸長状態と、ニードルの遠位端がカテーテル管腔の内部へと近位側に後退した(例えば、遠位側の先端部材14の内部に後退した)後退状態(図示せず)とを取る。シャフトの近位端上にある近位側アダプタ19は、シャフトの偏向、ニードルの伸張長さおよびニードルの位置を制御するとともに、薬剤供給のためのあるいはニードル16の管腔を介した吸引のためのニードル16へのアクセスを提供するように構成されたポート20を有するコネクタのような作動的なコネクタを提供する。カテーテル10の所望の用途に応じて、様々な作動的なコネクタを近位側アダプタに設けることもできる。所望の治療位置に薬剤を供給するために、カテーテルは患者の身体管腔内部の所望の治療位置へと患者の曲がりくねった血管系を通って前進し、ニードル16は遠位側先端部材14から治療位置にある身体管腔の壁の内側へと延出し、身体管腔壁の内部にニードル16から薬剤を注入し、次いでニードル16はカテーテル10の内部へと後退し、かつカテーテルは再配置されあるいは患者の身体管腔から取り除かれる。] 図1 [0019] 図1は、カテーテル10の要部を破断して、具体的には偏向可能な遠位側シャフト部分12の外側層21を部分的に破断して、外側層21の下側の内側層22、および外側層21と内側層22との間で螺旋状に延びてエコー源性の金属製のワイヤ部材23を示している。外側層21と内側層22は、エコーを拡散させて減衰させるポリマー層である。好ましい実施形態においては、外側層21および内側層22のうちの1つがその層のポリマー材料に充填された粒子を有しており、かつ外側層21および内側層22は異なる音響インピーダンスを有するように構成されていて、適用される周波数において実質的に直接的な画像角度で弱め合い干渉をする実質的に等しい振幅の音響反射を患者の身体内部に生じさせる。これにより、偏向可能な遠位側シャフト部分12の超音波画像は、以下に詳述するように、エコーを拡散させて減衰させる内側層および外側層によってそうなっていない場合に実質的に音響的に透明(超音波イメージングシステム上に非常にかすかな画像を生じさせるか或いは画像を全く生じさせない)となってしまう偏向可能な遠位側シャフト部分のエコー源性のワイヤ部材23の音響反射から基本的に構成される。] 図1 [0020] 図2は、図1のカテーテルの破断線2—2に沿った拡大された長手方向の断面図を示しており、かつ図3および図4は図2のカテーテルの破断線3—3および破断線4−4に沿った横断方向の断面図である。図示の実施形態において、シャフト11は、互いに接続された複数の部材および部分から成る管状部材50を備えており、偏向可能な遠位側シャフト部分12に沿った相対的に柔軟な部分と近位側シャフト部分13に沿った相対的に柔軟でない部分とを有している。より詳しくは、カテーテルシャフト11は、その近位端から遠位端に延びる薬剤供給管腔25を画成する管状部材26を有しており、かつ薬剤供給ニードル16は管腔25内にスライド自在に配設されている。偏向可能な遠位側シャフト部分12は、薬剤供給ニードル16の遠位側部分およびその内部で延びる管状部材26を具備した、偏向を回復させる金属製ケージ27を有している。図示の実施形態における遠位側シャフト部分12の金属製ケージ27は、例えば米国特許出願第 10/676,616号に記載されているように、金属製のチューブから形成されるとともに、ケージの部分に沿った溝穴あるいは他の大きな開口が開放した円弧状部分を形成していて、ケージを横方向に偏向させるように構成されている。なお、上記特許出願は、この参照によってその全体が本願明細書に組み込まれるものとする。図示の実施形態において、(図2において管状部材26の後方に破線で示されている)円弧状部分38は、図2の破断線4−4に沿った横断方向の断面を示している図4に最も良く示されているように約90度の範囲で延びている。ケージ27は、円弧状部分38の両端に管状の近位端および遠位端36、37を有しており、そこにおいてはケージ壁が360度の範囲で連続的に延びている(ケージの管状の遠位端37を示している図4における破線を参照)。しかしながら、このケージは、シャフトの偏向可能な遠位側部分12に復元力をもたらすワイヤ、薄い金属製の帯、チューブ、あるいは組み合わせ構造を含む様々に適切な構造から形成することができる。] 図1 図2 図3 図4 [0021] カテーテル10は、カテーテル10の遠位端を偏向させるために近位側アダプタ19の偏向制御機構31に接続された、偏向部材30(例えば、鋼製ワイヤ)を有している。カテーテルの遠位端を効果的に偏向させるために、偏向部材30は、好ましくは、部分38から実用的な範囲にある偏向(湾曲)部分においてシャフトの表面近傍にある。しかしながら、本発明のエコーを拡散させて減衰させる層21、22およびエコー源性の部材23を有しているカテーテルは、偏向しない構造を含む様々に適切なカテーテル構造を有することができる。偏向部材30は、第2の内側管状部材32の管腔内に延びるとともに、管状部材50の遠位端に隣接してシャフトに固定されている。図示の実施形態においては、典型的に二つの管腔を有する押出部材である安定用管状部材29が、少なくともケージ27の一部の内側に配置されて、内側管状部材26、32の位置を安定させている。この安定部材29は、チューブの単一部分あるいは長手方向に隣接する複数の部分から形成されるとともに、典型的にケージ27の内側に配設されあるいは短い距離でその近位側にある近位端を有している。目下のところ好ましい一つの実施形態においては、安定部材29あるいは金属製ケージの内側表面に沿って延びるシャフト11の他の管状部分は、内側層22と同じポリマー材料から形成される。ケージの円弧部分38に沿って、内側層22の一部がケージによって安定部材29から隔てられているが、内側層22の残りの部分は(その周囲が)安定部材29に溶着されている。図示を容易にするために、ケージ27の内側表面と安定部材29の外側表面との間のわずかな隙間が図2および図3、図4および図5の対応する断面に示されているが、ケージの内側表面が安定部材29の下側に横たわっている部分に接触していることは理解されるべきである。図2に示されている実施形態において、カテーテルの遠位端は、電極として機能するとともに、カテーテル10を診断あるいは治療上の装置(図示せず)に接続するために近位側アダプタ10に設けられている電気コネクタ41に電気的に接続されている。詳しくは、図示の実施形態においては、遠位端14における金属ピン34は、このピン34をコネクタ41に電気的に接続する導線として作用する鋼製ワイヤ30に電気的に接続されている。加えて、以下に詳述するように、偏向可能な遠位側部分12に帯状電極60が取り付けられている。] 図2 図3 図4 図5 [0022] 外側および内側層21、22の組成的および寸法的(厚み)な特徴は、コイル部材23の音響的な反射とは別に、偏向可能な遠位側シャフト部分12を実質的に音響的に透明とするように設計されている。実質的に音響的に透明な遠位側部分は、その上に取り付けられた帯状電極60のような金属製の帯を有していないシャフトの全長を指すものと理解されるべきである。シャフトの実質的に音響的に透明な部分は、隣接する解剖学的組織によって生み出されるエコー振幅に実質的に近いあるいは好ましくはより小さい、画像化システムのプローブ/トランスデューサによって受信されるエコー振幅を直接的に生み出し、隣接する解剖学的組織の画像を見えなくしおよび/またはシャフト位置および形状を偽って示すアーティファクトを排除する。その結果、身体管腔の外側の超音波イメージングシステムから身体管腔内部のカテーテルに向けられ、コイル部材23で反射しあるいは発信されて画像化システムのトランスデューサで受信された音響エネルギーは、トランスデューサによって検出された音響エネルギーの大きさであり、それによってコイル部材23の音響的な反射あるいは送信から主として構成されるカテーテルの画像を生じさせる。したがって、偏向可能な遠位側シャフト部分12の表面および内側部分、特にケージ27およびニードル16のような金属製の内側部分に由来するエコーによって生じる超音波画像アーティファクトおよび非常に明るい画像は、2つの層21、22によって防止されあるいは最小化される。] [0023] 外側層および内側層21、22は、患者の身体の内側でほぼ等しい振幅の、超音波トランスジューサに向けてエコーを送る実質的に直接的な画像角度で弱め合い干渉するエコーを生じさせるように設計されている。外側層および内側層21、22の外側表面は、興味のある超音波の周波数において滑らかとなるように設計されており、したがって、実質的に傾斜した画像角度で超音波トランスジューサから離れて進むエコーを反射させる。これは、層21、22の外側の界面(すなわち、血液と外側層21の外側表面との間の界面、および内側層22の外側表面と外側層21との間の界面)での音響反射が、超音波イメージングシステムで表示されるカテーテルの画像に対してほとんどあるいは全く寄与しないことに帰着する。さらに、層21、22および補強部材29は、それらを通って伝播するいかなる音響エネルギーをも拡散して/減衰させ、かつシャフトの内側部分(すなわち、内側層22および補強部材29の内側のシャフト部分)からそれらの層を介して反射させあるいは伝達する。これにより、外側層および内側層21、22はシャフトで直接的に反射された(トランスデューサに戻る)エコーの振幅を互いに最小化して、画像を曇らせるアーティファクト、および3次元画像化システムのディスプレイ上におけるサイドローブを湾曲させる画像アーティファクトを制御しかつ最小化する。] [0024] 層21、22のポリマー材料、好ましくはエラストマ材料は、音響エネルギーの伝播に応じて動き、ポリマー分子の間、およびもしあればポリマー分子とポリマーに混合している粒子との間に摩擦動作を生じさせ、音響エネルギーの一部を熱に変換して音響エネルギーの振幅を減少させる。これは層21、22の減衰特性の基礎となる。音響エネルギーの一部はポリマーに混合された粒子で反射し、充填された層における音響エネルギーの経路長さおよび滞留時間を増大させ、音響エネルギーをランダムな方向に転送する。層21,22(および補強部材29)における音響エネルギーの経路長さがより長いほど、音響エネルギーはより減衰する。。音響エネルギーのランダムな方向への転送は、層の拡散的な特性の基礎となる。加えて、外側層および内側層21、22の界面を貫通する音響エネルギーの拡散をさらに助ける拡散的な反射を生じさせる、管状部材26および第2の内側管状部材32の管状形状のように、内側のシャフト部品が湾曲した表面を有するように選択することが好ましい。2つの層21、22のエコー反射率は、身体管腔内部の血液に対する外側層の音響インピーダンス、および外側層に対する内側層のそれを調整することによって制御される。「音響インピーダンス」は公知の材料特性であり、その材料中における音速にその材料の密度を乗じた値として定義される。目下のところ好ましい実施形態において、外側層21の音響インピーダンスは、血液のそれと内側層22、あるいは内側層22がない場合にはシャフト部分の他の隣接する内側層のそれとの間である。具体的には、外側層21の音響インピーダンスは身体管腔内部の血液あるいは流体のそれに近くて、隣接する解剖学的組織と実質的に等しいか或いはより小さい振幅の直接的な音響反射を生み出し、かつ第1のエコー減衰ポリマーの内側にあるか或いは第1のエコー減衰ポリマーに接触しているエコー源性の部材は、隣接する解剖学的組織と実質的に等しい振幅のエコーを直接的で傾斜した画像角度において生み出すように構成され、遠位側シャフト部分の超音波画像は、エコー減衰ポリマーによって実質的に音響的に透明とされる遠位側シャフト部分の内側にあってエコー源性の部材23の音響的反射あるいは伝達から基本的に構成される。] [0025] 単一のポリマー材料が所望の値を与えない場合は、所望の音響インピーダンスおよび音速の層材料を作り出すためにポリマー材料を混合する。加えて、ポリマー材料あるいはポリマー材料の混合物は、所望の音響インピーダンスおよび音速を達成するために、かつ放射線不透過性のような他の所望の特徴を達成するために、ポリマー材料あるいは材料の混合物をさらに調整するべく(ポリマーに対して)比重が高い金属製粒子のような粒子と混合することができる。外側層材料における音速は、適用される超音波の周波数において弱め合い干渉を生じさせるために必要とされる外側層の厚みを決定する。血液、外側層および内側層の相対的な音響インピーダンス(および外側層の音響エネルギーを散逸させる特性)は、各材料の界面で反射した音響エネルギーの相対的な公知の関係/方程式に基づいて振幅を決定する。最適な弱め合い干渉は、外側層における音速において、適用される超音波の周波数における波長の4分の1に外側層の厚みが等しいかあるいは近く、かつ血液/外側層界面で反射した音響エネルギーと外側層/内側層界面で反射し(外側層を介して血液内に通過した)音響エネルギーとが実質的に等しいときに発生する。適用される超音波の周波数は、画像化システムの超音波プローブ/トランスデューサの中心周波数またはその近傍の周波数、プローブの超音波バンド幅の範囲内の周波数(概ね電力半値周波数成分の間の周波数範囲)、および/または、画像を作り出すために超音波イメージングシステムが用いるエコー超音波周波数である。いくつかのエコーシステムモードおよび期待されるエコーシステムにおいては、主要な周波数範囲と調和的でありあるいは主要な周波数範囲の高域端を示す受信したエコー周波数は、画像を作り出すために選択的に用いられる。] [0026] カテーテル10を製造する際には、層21、22の厚みは、ある種の実用的な問題点によって制限される。具体的には、外側層の組成がその内部の音速を比較的高くするものである場合に、波長の4分の1の厚みまたはその近傍となるように層は比較的厚く作られなければならず、それはカテーテルの性能に不都合な量へとシャフト外径を増大させ得る。対照的に、外側層における音の速度が非常に低い場合は、外側層は、費用のかかるあるいは時間を消費する製造プロセスなしに適切に制御するために、薄く作らなければならない。一般的に、0.002インチ乃至約0.010インチの範囲の外側層の厚みを適用することができるとともに、従来のカテーテルシャフトの製造方法およびプロセスを用いてシャフトの外径を不当に増大することなしに適切に制御される。] [0027] これにより、2つの層21、22の外側表面から反射された2つのエコー形の間に約2分の1の波長シフトを生じさせるために、特に音響エネルギーが90度の角度であるいは90度に近い角度でシャフト表面に向けられたときに(直接画像角度/直接エコー)2つのエコーの弱め合い干渉を生じさせるために、外側層21には波長の4分の1の厚みが適用される。より詳しくは、目下のところ好ましい実施形態において、外側層21の厚みは、超音波イメージング装置によって放出された超音波の中心周波数の4分の1の波長である。] [0028] 層の音響インピーダンスは、ポリマー材料(すなわち、単一のポリマーあるいはポリマー材料の混合物)およびポリマーと混合する選択的な微粒子の量の選択によって調整される。目下のところ好ましい実施形態において、外側層21は、外側層のポリマー材料と混合されたタングステン粒子の充填物を含むが、タングステン粒子は追加的にあるいはそれに代えて内側層22に設けることもできる。粒子は、音響エネルギーを分散させかつ拡散させるように構成されたサイズおよび組成を有する。ポリマーとの界面となる粒子の総表面領域が大きいほど、混合物はより散逸性となり、したがってより小さい粒子が好まれる(ここで留意されるべきことは、音響エネルギーを粒子によって効果的に反射するためには、粒子がより小さいほど周波数はより高くなければならないことである)。加えて、ポリマーおよび粒子の組成の間の音響インピーダンスの差がより大きいほど、より多くの音響エネルギーが混合物の粒子によってランダムに反射されて、音響の散逸および拡散を増大させる。外側層21(あるいは、内側層22)に混合する代わりの微粒子にはガラス、カルシウム、炭酸カルシウム、アセタール、シリコーン、および適切な音響特性の多くの他の材料あるいは化合物が含まれる。より複雑な実施形態においては、ガスを充填した空所が音波的に微粒子として機能し、かつ所望の音響散逸および拡散の特性を達成するために異なるサイズおよび組成の粒子を用いることができる。タングステンあるいは他の高い密度の粒子はシャフトを十分に放射線不透過性にし、身体管腔内部の遠位側シャフト部分12の透視的な視認を容易にする。外側層21あるいは内側層22における放射線不透過性粒子の充填率は、混合物の重量の約0%から約90%の範囲とすることができる。] [0029] 外側層21および内側層22の外側表面は、好ましくは実質的に滑らかである(すなわち、通常の製作公差において滑らかであり、かつ意図的にあるいは不規則に粗くない)。外側層は、摩擦嵌合によって内側層に付加することができるが、例えば一つの実施形態においては、層21はポリウレタンのようなエラストマー材料から形成され、一時的に拡大させた層21を内側層22上で収縮させることによって付加される。それに代えてあるいはそれに加えて、外側層は、熱収縮溶着法を用いて内側層22上に形成することができる。一般的に、熱収縮溶着法においては、外側層材料のチューブを内側層22上に配置し、外側層材料のチューブ上に熱収縮チューブを配置し、熱収縮チューブに熱を負荷して外側層材料を溶解させつつ熱収縮性チューブを収縮させて内側層22上に外側層21を形成し、次いで熱収縮チューブを取り除く。他の良く知られたポリマージャケット適用法を用いることもできる。90度あるいはそれに近い角度(傾斜した画像角度)でシャフトに入射しない音響エネルギーは、滑らかな外側表面によって超音波トランスデューサから離れるように反射し、したがって画像を生じさせない。したがって、滑らかな表面は、トランスデューサから離れる方向の音響反射のパーセンテージを最大にすることにより、実質的に滑らかな外側表面から反射した音響反射によって生じる偏向可能な遠位側シャフト部分の超音波画像に対する貢献を最小化するように構成される。滑らかな外側層21の外側表面はまた、血管内で前進しあるいは後退するときには、粗いあるいは不規則な外側表面よりも外傷性が少ない。] [0030] 外側層と内側層21、22および安定用の管状部材29が偏向可能な遠位側シャフト部分を実質的に音響的に透明とするので、シャフトの偏向可能な遠位側部分の超音波画像をもたらすために、エコー源性の部材23が遠位側シャフト部分12上に設けられている。図示の実施形態において、エコー源性の部材は、内側層と外側層22、21との間で長手方向に沿って螺旋状に延びる金属製の丸いワイヤ部材23である。このワイヤ23は典型的に2つの層21、22の間に埋め込まれた小さい外径(例えば、0.005インチ)の絶縁された電気導体ワイヤであり、目下のところ好ましい実施形態においては、改良された小さな輪郭およびシャフトの前進性のために、偏向可能な遠位側シャフト部分12の外側表面に沿って突出していない。シャフト部分上のワイヤ23のうちトランスデューサに対向して湾曲する外側表面が、入射した音響エネルギーの一部を広範囲にわたる音響エネルギーの入射角でトランスデューサへと反射するので、ワイヤは、遠位側シャフト部分12が生じさせたエコーがトランスデューサからシャフト表面への音響エネルギーの入射角度に対して反応しないようにする。加えて、ワイヤ23に入り、その内部を進み、かつそこから出る音響エネルギーを、ワイヤ23に接触している層21、22が減衰させるので、そうでない場合にワイヤ23が生じさせる反響画像を最小化する。複数のワイヤ23は、他の実施形態のシャフトに組み込むことができる。エコー源性の部材23の長さは、好ましくはケージ27と外側層および内側層21、22の長さに実質的に等しい。] [0031] 図示の実施形態においては螺旋状のワイヤ23は外側層と内側層21、22の界面にあるが、エコー源性の部材はこれらの層に対する他の位置でシャフトに組み込むことができる。たとえば、外側層21がエコー源性の部材の所望の厚みよりかなり厚い場合、エコー源性の部材は、最適には完全に外側層の内側にあり、あるいはシャフトに沿った長手方向の少なくともいくつかの位置においてシャフトの外径上に露出する部分を有する。螺旋状のワイヤ23が露出する部分は、ECG感知電極として作用することができる。外側層が薄くおよび/またはエコー源性の部材の所望の厚みに比較して薄い場合には、エコー源性の部材は、最適には完全に内側層22の内部にある。したがって、エコー源性の螺旋状の部材23は、図示の実施形態においては、外側層21の外径より小さい外径(すなわち、内側層22の周りにワイヤ23を螺旋状に巻回することによって形成された管状構造の直径)を有する。他の実施形態においては、エコー源性の部材は、外側層21の外側表面に螺旋状の突出部を形成するより大きない外径を有し、またはより小さな外径を有する。] [0032] カテーテルは、連続したあるいは不連続なシャフト画像を生み出すように構成することができる。連続したシャフト画像が望まれる場合、ワイヤ部材23は、個々の隣接する巻き部分からのエコーが組み合わさって連続したシャフト画像を形成するように構成された間隔を開けて配置されたコイル巻き部分を有する。具体的には、ワイヤからのエコーの残りの量および外側層21によるワイヤエコーの拡散は、コイル状に巻かれたワイヤ23の間隔を開けて隣接する個々の巻き部分からのエコーが組み合わさって、シャフトの実際の寸法と実質的に等しいシャフト画像寸法を生じさせる音響エネルギーの反響振幅および滞留時間で、解剖学的組織内におけるシャフトの実際の位置に連続したシャフト画像を形成するようにする。それに加えて、あるいはそれに代えて、ワイヤによるエコーの拡散を増加させてワイヤ23の隣接する巻き部分からのエコーの組み合せを生じさせるために、外側層21の粒子充填率を調整することができる。コイル状ワイヤ23は典型的に、外側層をその上に付加する前に内側層の上に付加される。あるいは、外側層21若しくは内部層22に前もって埋め込んだコイル巻きワイヤ23を用いることができる。このコイルはシャフト11の周りで外周の近傍に同軸に延びているので、カテーテル管腔の内側に配置されたコイルとは異なり、その超音波画像は、カテーテルシャフト11の寸法および形状と密接にマッチし、かつこのコイル23は、好ましくはシャフト輪郭を大きくせず、あるいはシャフト強度を著しく減少させるようにしてあるいはそのような度合いでシャフトの壁スペースを用いることはない。] [0033] 不連続なシャフト画像が望まれる場合、ワイヤ部材23は、個々の隣接する巻き部分からのエコーが組み合わされないように構成された大きなピッチで適用される。ワイヤからの反響の残りの部分および外側層21によるワイヤのエコーの拡散は、コイル状ワイヤ23の離れて隣接する個々の巻き部分からのエコーを生じさせ、解剖学的構造内におけるシャフトの実際の場所に個々の画像を形成し、音響エネルギーの反響振幅および滞留時間によりシャフトの実際の寸法と実質的に等しい不連続なシャフト画像寸法を生じさせるが、それは一連の斜線、破線および/または点として示される。それに加えて、あるいはそれに代えて、外側層21の粒子充填率は、ワイヤのエコーの拡散を減少させて隣接する巻き部分23のエコーの組み合せが生じないように調整することができる。] [0034] コイルおよびシャフトの直径に対するコイルの隣接した巻き部分の間の間隔は、図示を容易にするためのものであり、必ずしも図2の比率とする必要はない。単位長さあたりのコイルの数が大きいほど、それによって生じる超音波画像がより明るくかつより連続したものとなる。一つの実施形態において、それ以外は同一のシャフト部分におけるコイルピッチは、不連続なシャフト画像のためには少なくとも約4mmであり、かつ連続したシャフト画像のためには約3mmを超えない。エコー源性の部材23の構造は、画像試験の結果に基づいて所望のシャフト画像を得るために容易に処理することができる。コイルの巻き部分の隙間に加えて、ワイヤの壁の厚み、螺旋の直径、エコー源性の部材23に接触している材料の性質といった多くの要因が、螺旋状の部材23によって生じる画像に影響する。例えば、他の全てのパラメータが等しいときに、エコー源性の部材の厚みがより大きくあるいはその質量が大きいほどシャフトの画像はより明るくかつより大きく(外径(OD))、かつ反響アーティファクトが生じる傾向が強くなり、隣接しているエコー源性の部材の距離が大きくなりあるいはエコー源性の部材が重なって連続したシャフト画像を生じさせる。コイル径がより大きいほど、シャフトの画像(外径)はより大きくなる。エコー源性の部材に直接接触している層の材料の音響エネルギーを散逸(減衰)させる特性が高いほど、あるいはエコー源性の部材と拡散性の材料との接触面積が大きいほど、隣接しているエコー源性の部材が互いにより接近し、あるいはエコー源性の部材の巻きは連続したシャフト画像を生じさせかつより小さい(OD)シャフト画像が現れるものでなければならない。ポリマーあるいはポリマー混合物のモジュラス値が低いほど、音響エネルギーはより拡散(減衰)する。エコー源性の部材に直接接触している(層の)材料がより拡散性であるほど、あるいはエコー源性の材料と拡散性の材料の接触面積が大きいほど、隣接しているエコー源性の部材の間隔が広くなり、あるいはエコー源性の部材の巻きは連続したシャフト画像を生じさせ、より大きい(OD)シャフト画像が現れるものとすることができる。] 図2 [0035] 例えば、連続したおよび不連続なシャフト画像の部分を望む場合は、連続した画像の部分より大きいピッチで巻かれたワイヤ23で不連続な画像の部分を構成する設計によってそれを得ることができる。他の実施形態では、不連続な画像を所望するシャフト部分上に付加する外側ジャケット21を、連続した画像を所望するシャフト部分に付加する外側ジャケット21より拡散性が低くおよび/または減衰性が強い設計とすることにより、それを得ることができる。他の実施形態では、連続した画像のシャフト部分のワイヤ23より層21、22の外側表面のより近くに配置されるより小さい外径のワイヤ23を不連続な画像のシャフト部分が有する設計とすることにより、それを得ることができる。当然、より複雑な実施形態においては、適切な連続したおよび/または不連続な画像のシャフト部分を生じさせるために、多数の設計パラメータを調整することができる。] [0036] 不連続な画像の性質は、カテーテルの誘導および位置決めを容易にするために利用することができる。これは、不連続な画像が解剖学的構造の画像とはかなり異なっていて、カテーテルの画像を隣接する解剖学的構造からきわめて容易に区別できるからばかりではない。カテーテルの不連続な画像に特殊な既知の数の斜線、破線あるいは点が含まれるようにカテーテルを設計することにより、医師が(例えば、連続したシャフト画像あるいは他の画像標識を生じさせる近位側のシャフト部分から数えたときに)斜線、破線あるいは点の全てを視認することができない場合、解剖学的構造の現在の3次元像がカテーテルのその部分を含んでいないことが明らかとなる。医師は、カテーテルのうち興味のある部分が含まれ/画像化し/視認できるようにするために、視野/画像/画像プローブ(トランスデューサ)を調整することができ、不連続なカテーテル画像部が湾曲しあるいは偏向しているときでもそれが画像内にある場合は、先端部分がどこにあるかを予想するために追跡して「点を接続」する。これとは対照的に、連続したシャフト画像の場合、カテーテル画像の破損(例えば、カテーテルの画像と解剖学的構造の壁あるいは他の構造の画像との組み合わせ)は、カテーテルのエコー源性の部材の遠位端と容易に見誤まることになり、位置決めまたは場所の誤差に帰着する。他の場合に、カテーテルは興味がある複数の部分(例えば、配置しあるいは機能させるために異なる解剖学的構造の部位に位置決めしなければならない装置取付部位あるいはカテーテルの部分)を有しており、この興味がある各装置部分は、隣接するあるいは広がっている不連続な画像部分の隙間、形状、サイズおよび/または明瞭さにより、画像内において区別できなければならない。加えて、例えば、不連続な画像が等しい間隔の斜線、破線または点を含む場合、画像内でのそれらの短縮は、従来のモニタ画面上に表示するために制限されている画像の直観的な3次元の性質を高める。そのような等しい間隔はまた、解剖学的構造のサイズあるいは興味がある画像の間の距離の測定あるいは理解を助ける便利なスケールをディスプレイ上にもたらす。] [0037] 目下のところ好ましい実施形態において、エコー源性の部材23は、少なくとも部分的に金属あるいは金属合金から構成される。金属製あるいは金属を含むワイヤ部品が好ましい。入射した音響エネルギーのうち金属製ワイヤ部品の内側に連結された部分が金属の内部を急速に移動し、外側にある拡散性かつ減衰性の層に音響エネルギーを送り返し、これにより超音波トランスデューサに戻ってワイヤ部品23の長さに沿ったシャフト画像を生じさせるからである。この実施形態においては、エコー源性の部材23に接触している層の減衰特性が、金属製ワイヤ部品の内側に連結された音響エネルギーを急速に拡散させて、エコー源性の部材から重要な反響アーティファクトが生じることを防止する。] [0038] 好ましくは銅あるいは銅合金から形成されるが、コイル23のための代替材料には、ニッケルチタン合金(NiTi)、ステンレス鋼、アルミニウムまたは他の導電金属若しくは合金が含まれる。いくつかの実施形態においては、導電性ワイヤは、絶縁ジャケットあるいは被覆で包まれる。エコー源性の部材を導電性のリード線として用いない実施形態においては、このエコー源性の部材は、(その外側表面に接触する層に対して)十分に高い音響インピーダンスを有しおよび/またはその長さに沿って十分に反射的であるように形付けられたポリマー、あるいは光ファイバケーブル/ガラス材料、または好ましくは空気またはガスが充填された材料中の空所からさえ形成することができる。加えて、一体に巻かれたワイヤとして例示されているが、複数のワイヤから成るコイル、一連のリング、C字形のバンド、カテーテルの層に埋め込まれたノブ、円板、鋲といった、コイル状ワイヤと同様なパターンを提供する一連の部材を用いることもできる。コイル部材23は、カテーテルシャフト構造に補強材として一般的に用いられる編組、一つあるいは複数のコイルが付加された層によって典型的に生じる、非常に明るい響き画像が生じることを防止するように構成される。具体的には、好ましい実施形態においては、コイル部材23は、コイルの巻き部分の間の隙間が(ワイヤの外径に対して)相対的に大きい、単一の交差していない/オーバーラップ素線であり、カテーテルの相対的に短い遠位端部分(例えば、偏向可能な遠位側部分12)のみに沿って、それ自身がシャフトを補強する金属製ケージ27上に設けられる。このコイル部材23は、典型的な編組あるいはコイルが付加されたシャフト部分とは異なり、実質的にシャフトの強度を増やすように構成されない。実際に、結果として得られるカテーテルの寸法が許容できるならば、シャフト構造の支持あるいは剛性に貢献しないように、コイル部材23をシャフト構造から完全に切り離すことが可能であるが、それでも本発明のカテーテルにおいてエコー源性の部材として機能する。] [0039] 例示した実施形態におけるエコーを拡散させて減衰させる層21、22およびエコー源性の部材23は、偏向可能な遠位側シャフト部分12の金属製ケージ部材27のみに沿って延びている。しかしながら、他の実施形態においては、特に金属製ケージ部材27がきわめて短い実施形態の視覚化を改善するために、層21、22およびエコー源性の部材23は近位側部分13上で近位側に延びることができる。一般的に、エコーを拡散させて減衰させる層21、22およびエコー源性の部材23は、改良されたシャフト画像が所望される場所、および/または隣接する解剖学的構造の画像が不明瞭とならないことが望まれる場所において、解剖学的構造の内側で画像化されることが期待されるシャフト部分に沿って延びる] [0040] 図2の実施形態において、環状電極60が、層21、22およびエコー源性の部材23の遠位端に隣接して取り付けられている。この電極60は、典型的にペーシング、心電図の検出、あるいはマッピングのために設けられた、シャフト上へのしっかりとした取り付けのためにシャフトの外周の周りで連続的に延びるバンドである。従来のカテーテルシャフト電極は、特に長手方向により長い電極によって電極と組織の接触確率が高まることが望ましいペーシングの用途において、長手方向に平坦な表面を具備した薄い壁の金属製チューブであり、その外側表面が完全に露出するように取り付けられ、長手方向の長さは1ミリメートル以上である。本発明の電極60は、薄い壁の金属製の管部分として構成され、かつ露出した長手方向の長さが1ミリメートル未満であることが好ましい。電極の長手方向に短い露出長さ(電極の血液または他の管腔流体に露出する長手方向の長さ)および薄い壁は、電極のエコーの振幅およびアーティファクトを最小化する。電極60の全長は、典型的に、エコー源性の部材23および層21、22の長さより実質的に短い。] 図2 [0041] 電極60は、その少なくとも一部が露出し、かつ目下のところ好ましい実施形態においては拡散性で減衰性の層の一方または両方の内部にその一部分が埋め込まれていて響きアーティファクトを防止し/最小化する。図5は、外側層21における電極60の長手方向の断面を示している。図5の実施形態において、電極の近位端および遠位端は、それらが露出しないように外径および内径を減少させて湾曲した端部を有している。電極の近位側および/または遠位側部分を拡散性で減衰性の層に埋め込むことは、それらの反響アーティファクトをさらに減少させる。さらに、電極60の長手方向に湾曲した外側表面は、入射した音響エネルギーの一部を超音波イメージングシステムのトランスデューサ/プローブへと様々な入射角で拡散させて反射するように構成されて、隣接するシャフトの画像に近い、好ましくはわずかにより明るい電極画像を生じさせ、シャフト上における電極の位置の視覚化を容易にする。電極60は、湾曲した凸状の外側表面および対応して湾曲した凹状の内側表面を有している。この構造は、湾曲した外側表面および埋め込まれた端部と共に所望の薄い肉厚をもたらす。図6は、対応して湾曲した内側および外側の表面を有して湾曲した電極バンド60の斜視図的な(半分に切断した)断面を示している。電極60の埋め込まれた両端の間にある中央部分は露出してして、外側層21の外側表面より上方に延びている。] 図5 図6 [0042] 電極と組織の接触の確率が高いことが所望される用途においては、有効な電極露出長さを増加させるために、それらの間に拡散性および減衰性の層材料がある、2つあるいはより多くの隣接して電気的に接続された電極60を用いる。複数のシャフト電極60があるいくつかの実施形態においては、追加されたエコー源性の部材を追加された電極のリード線として用いることができる。いくつかの実施形態においては、エコー源性の部材(例えばワイヤ23)が、電気的に接続された電極の遠位側に延びて、所望のシャフト画像をもたらす。] [0043] 主に電極60について議論したが、電極60に代えてあるいはそれ加えて、トランスデューサ、電気的なセンサ、光ファイバセンサといった他の電気的なあるいはセンサの部品を用いることができる。光ファイバセンサを有する実施形態においては、光ファイバセンサのための光ファイバ導体として機能させるために、エコー源性の部材23を少なくとも部分的にガラスから形成することができ、かつガラスは上述したようなエコー源としての所望の特性をもたらすように構成されおよび/または覆われる。] [0044] 金属製のバンドがシャフトの表面あるいはその近傍にあるので、電極60は超音波イメージングシステム上に現れる。これにより、エコーを拡散させかつ減衰させる層によって実質的に音響的に透明になるシャフト部分が、電極60から長手方向に間隔を開けて配置された偏向可能な遠位側部分の残りの部分であることは理解されなければならない。同様に、偏向可能な遠位側部分上に取り付けられた他の金属製の/エコー源性の部材は超音波画像の下で視認でき、エコー源性の部材23が偏向可能な遠位側シャフト部分の正確な超音波画像をもたらすものの、その管状本体50は本発明に基づいて実質的に音響的に透明となる。] [0045] 図4は、患者の心臓46の左心室45の内側にカテーテル10の遠位端があるニードルカテーテル10を示している。このカテーテル10は、典型的に、大腿動脈に挿入された案内管シースの管腔を介して大動脈47の内側で逆方向に前進する。図1の実施形態に示されているカテーテル10は、ガイドワイヤ上で前進するようには構成されてないが、他の実施形態および静脈または動脈の内側のような送給部位においては、その内部にガイドワイヤをスライド自在に受け入れるためのガイドワイヤ管腔がシャフト11に設けられる。加えて、そのような血管の用途においては、ガイドワイヤおよびカテーテルは、最初に導入器に挿入される案内カテーテルを用いて所定の位置に導入される。この心臓内部の用途においては、偏向機構が望まれる。偏向制御機構31を用いて偏向部材30を作動させることにより、カテーテルの遠位端はシャフト11の軸線から離れるように偏向する。球状の遠位側先端部分14の遠位端が心室の壁の所望の部位に接触するように位置決めすると、球状の遠位側先端部分の電極34から電気的なデータを集めることができる。電気的なデータ(例えば、組織接触ECG)は、(エコー画像による心室壁の動きの計測との組み合わせにおいて)その部位を治療すべきか否かを決定するための組織診断を容易にする。その部位は、生物学的なあるいは化学的な薬剤のような治療薬をニードル16から直接的に注射することによって治療することができる。図4は、球状の遠位側先端部分14の遠位端およびポート28を心室壁に対して示しているが、延出状態にあるニードル16は心室の壁の心臓組織48の内側へとポート28から進出している。左心室の内側の多くの部位にこのようにアクセスし、本発明のカテーテルを用いて治療することができる。] 図1 図4 [0046] 心室の内側について図示したが、本発明のカテーテルは、血管壁に、あるいは血管を介して心筋層に、あるいは他の隣接する組織に注射するために用いることができる。これにより、遠位側のニードルポート28は、図1の実施形態のカテーテルの軸線と同軸な球状の遠位側先端部分14の最も遠位側の端部にあって(ニードルがカテーテルの軸線と一直線に並んでいる)が、他の実施形態(図示せず;例えば、血管にあるいは血管を介して注射するもの)においては、カテーテル10は、カテーテルの軸線からある角度で離れるようにニードルを導くように構成されたニードルポート有する。例えば、ニードルがそこから延出するポートは、カテーテルの軸線に対して偏心させて、あるいは遠位側先端部分の遠位端に対して近位側でカテーテルの側壁の内側に配置することができる。] 図1 [0047] 本発明によると、2つの層21、22は固有の音響インピーダンスを有するように設計される。2つの層の音響インピーダンスの設計には超音波試験データ、材料仕様書、標準的な音響反射の数式、材料の混合物のための数式を用いる。加えて、2つの層21,22の特徴を調整して所望の音響学的特性を提供するために、例えば正反射シャフトアーティファクトを制御するために、カテーテルシャフト部分に2つの層21、22を追加することによって生じる反射は予想することができる。これらの層は、特定の中心周波数および特定の超音波イメージングシステムのバンド幅において画像化されるように構成される。以下の実施例は、本発明の一実施形態を説明するものである。] [0048] 図1の実施形態に記載されている金属製のケージ、補強用の管状部材、および管腔を画成している内側管状部材を有するニードルカテーテルの偏向可能な遠位側シャフト部分は、偏向可能な遠位側シャフト部分の金属製ケージ部材の上にポリマ材料製のチューブを嵌合させることにより、高分子材料であるポリウレタンブロックコポリマー(PELLETHANE 2363 90AE)の0.0010インチの厚みの層(すなわち「内側層」)で覆われている。内側層を形成するチューブおよび補強用の管状部材は、同一のポリマー材料である。熱収縮性チューブを組立体の上に配置し、高い温度で熱収縮させて、補強用の管状部材および内側層チューブが溶融して一体化させ、ケージおよび管状部材を包んだ。冷却後、熱収縮したチューブにスリットを入れて取り除き、廃棄した。0.005インチの直径のニッケルチタン金属ワイヤを約5ミリメートルのピッチで形作り、かつその内径は組立体上の内側層の外径よりわずかに小さくしてエコー源性のコイル部材を形成し、次いで組立体の内側層の上に配置した。次に、75%のスチレンイソプレンスチレン(SIS)ブロックコポリマー(VECTOR 4111A)と25%のポリウレタンブロックコポリマー(PELLETHANE 2363 90AE)との混合物に3.5重量%の量のタングステンを充填したものの0.008インチ厚の外側層を、この混合ポリマー材料のチューブを組立体のコイル状ワイヤの上に嵌合させることによって付加した。この実施例においては、ニードルカテーテルの遠位側部分の上に熱収縮性チューブを再び嵌合し、外側層チューブを溶融させて流動させるのに十分な熱によって熱収縮させて、内側層組立体およびエコー源性のコイル部材に密着させ、冷却した後にチューブを取り除いて廃棄した。内側層、外側層およびコイル部材は同軸であり、約6cmの全長(実質的に同じ長さに沿って)で本質的に同軸に延びている。超音波による画像化の間、超音波システムは、心臓の解剖学的構造を良好に画像化する通常の感度に設定した。結果として得られたカテーテルは、シャフト表面に対する様々な画像角度において、周囲の心臓の組織構造と同じ明るさの強度で、遠位側シャフト部分の管状形状に対応した不連続なシャフト画像を生じさせた。コイル部材を含まないニードルカテーテルの遠位側部分の比較例においては、カテーテルシャフトの反射は非常に低くてカテーテルの画像は心臓の画像から実質的に消え、その鏡面反射アーティファクトは3D画像において小さい点に縮小した。したがって、2つの層によって覆われてシャフトの奥深くにある他のシャフト構成部分からの反射を、これらの層は、検出可能な画像あるいはアーティファクトをそれらが生じさせない程度にまで効果的に減衰させた。例えば、結果として得られた覆われている偏向可能な遠位側シャフト部分から超音波イメージングシステムに伝達されるパーセントエネルギーは、(一般的な従来のマルチ周波数放出プローブの中心周波数にほぼ等しい)約2.25MHzの超音波においては約0.05パーセントであると計算された。] 図1 [0049] 実質的に音響的に透明なシャフト部分を構成するために、所望のカテーテルシャフト部分へと最終的に帰着するべく、材料の断面、層の特性計算、試験、および材料調整を用いる。例えば、超音波イメージングシステムで測定した既知の厚みのポリマーあるいはポリマーブレンドを画像化すること、および画像化されたその厚みを測定することは、ポリマーあるいはポリマー混合物のない部の音の速さの計算を可能とする。ポリマーまたはポリマー混合物の密度が測定されあるいは製造業者から得られる場合、(一般に、音響的に「剛性係数」と呼ばれる)モジュラス、およびポリマーあるいはポリマー混合物の音響インピーダンスは、周知の式を用いて計算することができる。例えば公知の材料密度およびモジュラスの不混和性粒子の既知量の添加によって材料組成が変化すると、新しい材料の密度およびモジュラスは計算することができ、かつこの新しいモジュラスおよび密度は新しい粒子/ポリマー混合物の音速および音響インピーダンスを計算するために用いることができる。例えば外側層21と体内管腔の血液の境界部分といった、公知の音響インピーダンスの2つの材料の間の境界部分で反射した音響エネルギーの微小な量は計算することができる(血液、様々な組織および水の音響インピーダンスおよび音速は良く知られておりあるいは文献に求めることができる)。加えて、興味がある周波数における計算された/公知の振幅の2つの反射波の重ね合わせ、および径路長(外側層の厚さの2倍)の差も計算することができる。] [0050] 本願明細書において具体的に議論した場合を除いて、カテーテルシャフトの管状部材はカテーテルの構造に一般的に用いる様々に適切な材料から形成することができ、また構成部分は、融着および接着を含む慣用技術を用いて互いに固定することができる。内側管状部材26は、カテーテルの近位端から遠位端に延びる単一層あるいは一体型のワンピースチューブから典型的に形成されるが、連通する管腔を具備した多数のチューブの部分および/または多層チューブを用いることもできる。近位側シャフト部分13は、管腔内カテーテルにおいて従来知られている様々に適切なシャフト構造とすることができる。カテーテル10の近位側シャフト部分13は、典型的に、編組によって補強されたポリマーや、少なくとも部分的にコイル状の金属フィラメント、ハイポチューブ若しくは溝付金属チューブ等の金属から形成されるが、それに代えてあるいはそれに加えて高モジュラスポリマーから構成することもできる。図示の実施例においては、シャフト11は、カテーテルの近位端部分から遠位側に延びる編組本体層53を有しており、かつステンレス鋼のような金属の編組フィラメントから典型的に形成されて巻回された管状支持体層をカプセル化するポリマー材料から成る。編組は、カテーテルの全長に沿って剛性が変化するように端部同士が接合されている異なるジュロメータ/ポリマーの多数の部分から典型的に形成された外側層によってカプセル化される。編組はポリマーのコア層54上に形成されている。] [0051] カテーテル10は球状の遠位側先端部分14と共に示されているが、層21、22およびコイル部材23によってもたらされる制御された振幅の音響を反射/拡散させかつ減衰させるシャフト部分は、球状の遠位側先端部分14を有していないカテーテルを含む、様々に適切なカテーテル上に用いることができる。球状の遠位側先端部分14は、超音波によるこの遠位側先端部分の画像化が容易となるように構成される。したがって、本質的にコイル部材23の音響反射から成る偏向可能な遠位側シャフト部分12の超音波画像は、それに沿って部材21、22および23を有しているシャフト部分から生じている画像を指し、カテーテル10の他の部分から生じた画像を指さないことは理解されなければならない。] [0052] さらに、本発明のカテーテルは、超音波イメージングの間に超音波によって案内されおよび/または解剖学的構造の内側に存在していなければならない、様々に適切なカテーテル/他の装置とすることができる。したがって、「カテーテル」という用語は、様々な医療装置を広く言及するものと理解されなければならない。加えて、このカテーテルの特徴は2次元あるいは3次元の超音波イメージングシステムでの用途にとって有用であるが、カテーテルの誘導については、2次元エコーシステムによって提供されるスライス画像よりも3次元エコーシステムの方が望ましいことに留意する必要がある。2次元エコーシステムは、解剖学的構造およびカテーテルのきわめて薄い平面スライスに似た画像を生じさせるので、カテーテルの識別/発見、カテーテルの先端部分あるいは他の関連部分の追跡、およびカテーテルの関連部分が解剖学的構造のどこに配置され/配向されているのか、あるいは前の位置/配向に対してどこに配置され/配向されているのかの決定を極めて困難なものとする。3次元エコーシステムは、解剖学的構造およびカテーテルの大きな3次元容積のシースルー描写、あるいはそれらの3次元表面画像を生じさせる。3次元画像においては、画像における多くの解剖学上の基準点や、(この出願に記載したような)適切なエコー源性のカテーテルによってカテーテルの全ての部分が画像容積内に見えるので、本願明細書に記載したように解剖学的構造に対するカテーテルシャフトの方向が容易に視覚化される。患者の体内管腔の外側にある超音波イメージングシステムを用いた超音波画像の下での視覚化について主に議論したが、本発明のカテーテルは、心臓内エコーカルジオグラム(ICE)や経食道エコーカルジオグラム(TEE)エコーシステムのような、患者の体内にトランスデューサを配置するエコーシステムによって視覚化することもできる。可能ではあるが、血管の内部から画像化する血管内超音波(IVUS)画像カテーテルを用いた本発明のカテーテルの視覚化は、目下のところは好ましい実施例ではない。] 実施例 [0053] 本発明の一つの実施形態の個々の特徴を本願明細書において議論し、かつ一つの実施形態の図面に示しかつ他の実施形態においてはそうしなかったが、一つの実施形態の個々の特徴を、他の実施形態の1つ若しくは複数の特徴あるいは複数の実施形態からの特徴と組み合わせ得ることは明らかである。]
权利要求:
請求項1 患者の身体管腔の外側にある超音波イメージングシステムを用いて超音波画像化の下で視認できるように構成された、患者の身体管腔内に用いるカテーテルであって、a)近位端、遠位端、および少なくとも部分的に金属製の部材から形成された遠位側シャフト部分を有した細長いシャフトを備え、b)前記遠位側シャフト部分はさらに、前記遠位側シャフト部分の外側表面上に設けられてエコーを拡散させかつ減衰させるポリマー製の内側層および前記内側層の外側表面上に設けられてエコーを拡散させかつ減衰させるポリマー製の外側層であって、これらの内側層および外側層が異なる音響インピーダンスを有しているとともに弱め合い干渉する実質的に等しい振幅の音響反射を生み出す前記内側層および前記外側層と、前記内側層あるいは前記外側層の内部若しくは外部にあるエコー源性の部材と、を有しており、これによって、前記遠位側シャフト部分の超音波画像は、拡散性かつ減衰性の前記内側層および前記外側層によって実質的に音響的に透明な前記遠位側シャフト部分にあるエコー源性の部材による音響の反射あるいは透過から基本的に構成されるようになっていることを特徴とするカテーテル。 請求項2 前記カテーテルが薬剤供給カテーテルであり、前記シャフトは、その近位端から遠位端に延びる薬剤供給管腔を画成する管状部材を有しており、かつ前記遠位側シャフト部分は、その上に前記内側層を具備するとともに前記薬剤供給用の管状部材の遠位側部分がその内側に延びている偏向を回復させるための金属製ケージを有した、偏向可能な遠位側シャフト部分であることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。 請求項3 前記内側層あるいは前記外側層のうちのひとつが金属製の粒子を有していることを特徴とする請求項2に記載したカテーテル。 請求項4 前記粒子は、前記外側層にあるタングステンであることを特徴とする請求項3に記載のカテーテル。 請求項5 前記タングステン粒子は、前記外側層をX線不透過性とするのに十分な充填率で前記外側層に存在していて、前記カテーテルは、患者の体内管腔内において蛍光X線透視検査の下で視認できるようになっていることを特徴とする請求項4に記載のカテーテル。 請求項6 前記エコー源性の部材は、前記内側層と前記外側層との間で長手方向に沿って螺旋状に延びる丸い金属ワイヤ部材であることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。 請求項7 前記外側層は、実質的に滑らかな外側表面を有しており、この実質的に滑らかな外側表面で反射した音のエコーによって生じる前記偏向可能な遠位側シャフト部分の超音波画像に対する貢献を最小化するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のカテーテル。 請求項8 前記外側層は、前記内側層とは異なるポリマ材料から少なくとも部分的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。 請求項9 前記外側層は75%のスチレンイソプレンスチレンブロックコポリマーおよび25%のポリウレタンブロックコポリマーの混合物であって、前記混合物の重量の3.5パーセント量のタングステンが充填されており、かつ前記内側層はポリウレタンブロックコポリマーであることを特徴とする請求項8に記載したカテーテル。 請求項10 前記薬剤供給用の管状部材が金属から形成されていることを特徴とする請求項2に記載したカテーテル。 請求項11 前記拡散性および減衰性の内側層および外側層の長さと前記エコー源性の金属製の部材の長さは、前記ケージの長さと実質的に等しいことを特徴とする請求項2に記載したカテーテル。 請求項12 湾曲した外側表面およびそれに対応して湾曲した内側表面を具備した前記外側層の外側表面上にある金属製の電極を備え、前記電極は前記外側層に埋込まれた近位端と遠位端との間に露出した外側表面を有していることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。 請求項13 患者の体内管腔の外側にある超音波イメージングシステムを用いて音響画像下で視認できるように構成された、患者の身体管腔の内部に用いるカテーテルを製造する方法であって、a)エコーを拡散させかつ減衰させるポリマー製の内側層および外側層であって、前記外側層が患者の体内管腔の内側にある周囲の血液と異なる音響インピーダンスを具備しており、かつ前記内側層は前記外側層と異なる音響インピーダンスを具備していて、弱め合い干渉する実質的に等しい振幅の音響の反射を生じさせる前記内側層および前記外側層を前記シャフト部分の外側表面上に付加することにより、そうなっていない場合に高度に直接反射するシャフト部分を実質的にエコー的に透明とし、b)エコー源性の部材を前記内側層あるいは前記外側層の内部あるいは外部に設けて、そうなっていない場合に実質的にエコー的に透明である前記シャフト部分にある前記エコー源性の部材の音波の反射から前記シャフト部分の超音波画像が基本的に構成されるようにすることを特徴とする方法。 請求項14 前記エコー源性の部材は丸い金属製のワイヤであり、前記エコー源性のワイヤ部材の提供は、前記外側層を前記内側層の上に付加する前に前記内側層の上に前記エコー源性の部材を付加することを含み、前記エコー源性のワイヤ部材が前記内側層および前記外側層に沿って長手方向に螺旋状に延びるようにし、画像角度にかかわりなく入射した音響エネルギーを前記超音波イメージングシステムのトランスデューサに向けて反射することによって前記シャフト画像を生じさせることを特徴とする請求項13に記載の方法。 請求項15 前記エコー源性の部材が前記シャフト部分の外側表面に沿って突出しないように、前記外側層を前記エコー源性の部材の上に付加することを特徴とする請求項13に記載の方法。 請求項16 前記外側層は実質的に滑らかな外側表面を持つように付加されることを特徴とする請求項13に記載の方法。 請求項17 前記エコー源性の部材の個々の隣接する巻き部分からのエコーが組み合わさって連続したシャフト画像を形成するように前記エコー源性の部材が構成されており、前記シャフト部分の超音波画像が2次元超音波画像フォーマット上にあることを特徴とする請求項13に記載の方法。 請求項18 前記エコー源性の部材の個々の隣接する巻き部分からのエコーが不連続なシャフト画像を形成するように、前記エコー源性の部材が構成されてかつ前記シャフト部分の超音波画像が3次元超音波画像フォーマット上にあることを特徴とする請求項13に記載の方法。 請求項19 前記シャフト部分は、偏向を回復させる金属製のケージ部材を有した薬剤供給針カテーテルの偏向可能な遠位側シャフト部分であり、金属製ニードルは、前記カテーテルの遠位端にある薬剤送出ポートへと貫通して延びており、前記内側層は、前記金属製ケージの外側表面上に付加されていることを特徴とする請求項13に記載の方法。 請求項20 患者の体内管腔の外側の超音波イメージングシステムを用いて超音波画像下で視認できるように構成された、患者の身体管腔内に用いるカテーテルであって、a)近位端、遠位端、および少なくとも部分的に金属製の部材から形成された遠位側シャフト部分を有している細長いシャフトを備え、b)前記遠位側シャフト部分はさらに、前記遠位側シャフト部分の少なくとも一部分の外側表面上に延びてエコーを拡散させかつ減衰させる少なくとも1つのポリマー層であって、血液の音響インピーダンスと前記エコーを拡散させかつ減衰させるポリマーの層の下側にあって前記シャフト部分に隣接する層の音響インピーダンスとの間の音響インピーダンスを有している前記少なくとも1つのポリマー層と、前記エコーを拡散させかつ減衰させるポリマーの層に少なくとも部分的に埋め込まれているエコー源性の部材と、を有していることを特徴とするカテーテル。 請求項21 前記遠位側シャフト部分は、エコーを拡散させかつ減衰させる外側層の内側表面に沿って延びるエコーを拡散させかつ減衰させる内側層を有しており、前記エコーを拡散させかつ減衰させる内側層および外側層は、異なる音響インピーダンスを具備して、超音波イメージングシステムの超音波振動数の範囲の内側で弱め合い干渉する音響反射を生じさせるように構成されていることを特徴とする請求項20に記載のカテーテル。 請求項22 音響を拡散させかつ減衰させる内側層および外側層が生じさせる音響反射は、実質的に等しい振幅であり、これによって、遠位側シャフト部分の超音波画像は、そうでない場合にエコーを拡散させかつ減衰させる内側層および外側層によって実質的に透明となってしまう遠位側シャフト部分にあるエコー源性の部材の音響の反射または透過から本質的に構成されることを特徴とする請求項21に記載のカテーテル。 請求項23 患者の体内管腔の外側にある超音波イメージングシステムを用いて超音波画像下で視認できるように構成された、患者の身体管腔の内部に用いるカテーテルであって、a)近位端、遠位端、およびポリマー層を具備した遠位側シャフト部分を有している細長いシャフトと、b)湾曲した凸状の外側表面およびそれに対応して湾曲した凹状の内側表面を具備しており、かつ少なくとも一部分が前記遠位側シャフト部分のポリマー層内に埋め込まれている、前記遠位側シャフト部分に固定された検知用あるいは送信用の部材バンドと、を備えることを特徴とするカテーテル。 請求項24 前記遠位側シャフト部分のポリマー層が外側層であり、前記バンドは、前記遠位側シャフト部分の外側表面より上方に延びて露出している外側表面を具備していて、近位端および遠位端が前記遠位側シャフト部分のポリマーの外側層に埋め込まれていることを特徴とする請求項23に記載のカテーテル。
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